住宅設備のリフォーム費用の相場
築10年を超えるころから住宅設備は耐久性が落ち、傷みや汚れが目立つようになってきます。
特に水回りはホコリや湿気、カビなどの影響を受けてメンテナンスが必要となることが多いです。
住宅設備のリフォームではどのくらいの費用がかかるのでしょうか。
住まいの中の主なリフォーム費用の相場について見ていきましょう。
※金額についてはあくまで相場になります。正確な費用に関しましては現場調査をおすすめいたします。
お風呂、浴室
浴室のリフォームの費用相場は50～150万円です。
浴室はリフォーム工事の内容によってかかる費用に大きなばらつきがあります。
既存の浴槽や床を残したバリアフリー向けの工事では、手すりの設置やドアの交換といった、費用が20万円までで工期も短いリフォームもあります。
一方、ユニットバスの交換や在来工法の浴室からユニットバスへの変更は、工期も長くなり費用相場も100万円以上と高い値段になってしまう場合がほとんどです。
浴室リフォーム費用の内訳の中では、やはりユニットバス製品の代金が占める割合が高くなります。
また、浴室周りの劣化状況や形状によっては追加の費用が発生することもあります。
事前の見積もりでリフォーム工事の内容をしっかりと確認するようにしましょう。
トイレ
トイレのリフォームの費用相場は、ほとんどの場合30万円以下におさまる傾向があります。
トイレの簡単なリフォーム事例では、既存の便器を残したままで手すりや便座の交換をおこなう工事などがあげられます。
その場合は費用も2万円～15万円、工期も半日程度見ておけば大丈夫です。
一方で、トイレを寝室の近くへ移動する、和式から洋式トイレへの変更などでは20万円～60万円とかかる費用もふくらみます。
トイレのリフォームでは便器のグレードによって費用が大きく左右されます。
スペースを広く使えるタンクレストイレや節水・節約機能にすぐれたハイグレードな製品は、おしゃれに仕上がる分どうしても価格が高くなることを見込んでおいてください。
また、トイレのリフォームでは床材やクロスに消臭効果がある製品も人気があります。
その場合はプラス数万円の費用がかかることも覚えておきましょう。
キッチン
キッチンのリフォームの費用相場は、工事範囲と設備のグレードによって大きな開きがあります。
50万円以下でおさまるリフォームから200万円以上費用がかかる工事までさまざまです。
そこで、キッチンをリフォームする際の価格帯別の工事内容をご紹介していきましょう。
キッチンのリフォーム費用を50万円以下に抑えられるのは、シンプルなI型キッチンの交換やコンロなどの部分的な交換です。
また、各メーカーにはコスパにすぐれたシステムキッチンがたくさん用意されています。
対面式やアイランド型のキッチンへのリフォームは、配管工事が必要となるため100万円～150万円が費用相場となります。
さらに、無垢材やオールステンレスなど素材にこだわったハイグレードなシステムキッチンの採用、食器洗い乾燥機の導入、換気扇の位置、IHコンロへの変更などを性能の向上がともなう場合は～200万円の費用を見込んでおきましょう。
洗面所
洗面所のリフォームの費用相場は10～25万円程度です。
洗面所の場合もリフォームの範囲と洗面台のグレードやオプションによって費用が異なってきます。
それでは、価格帯別の洗面所のリフォーム内容についてご紹介していきましょう。
標準的なグレードの洗面台の交換のみであれば、10万円以下の費用でリフォームが可能です。
しかし、後々クロスや床材も張り替えておけばよかったと感じる例が多くみられます。
そのため、もう少し費用をプラスし20万円を予算と考えて内装込みのリフォームをおこなうのがおすすめです。
洗面所は住宅の中でも湿気がこもりやすい場所です。
床の下地材が傷んでいる場合には補修工事が必要となることもあります。
その場合にかかる費用についても見積もり時に確認しておくようにしましょう。
床
床のリフォームの工法は「重ね張り工法」と「張り替え工法」の2種類に分かれます。
重ね張りでは既存の床材の上に新規の床材を重ねて張るため、コストが削減できて工期も短いというメリットがあります。
しかし、段差が生じてしまうので、建具がスムーズに開閉できるかの確認が必要です。
張り替えでは既存の床材をすべて撤去して新しい床材を張ります。
大きなメリットは床材を撤去したときに下地材の状態を確認できることです。
張り替えてから10年以上経過しているときには、張り替え工法がおすすめです。
張り替え工法は重ね張りの1.5～2倍の費用がかかります。
床のリフォームの費用は使用する床材の種類によっても大きく変化します。
6畳の面積を張り替える場合の費用相場は以下の通りです。
| 床材 | 費用相場 |
| 複合フローリング | 12～16万円 |
| 無垢フローリング | 15～20万円 |
| クッションフロア | 5～10万円 |
| カーペット | 5～12万円 |
| 畳（表替え） | 3～12万円 |
壁紙
壁紙のリフォームをおこなう時には見積もりの見方に注意が必要です。
「m2」単位の価格なのか「m」単位なのかを把握して、「m単価」の場合には使用するクロスの幅により大きく費用が異なることを覚えておきましょう。
また、壁紙のリフォームには養生費や廃材処理費、荷物の移動費など、クロス以外にも工事費用がかかります。
それぞれの6畳あたりの相場は、養生費が5000円、廃材処理費が2200円、移動費が5000円となっています。
壁紙リフォームの場所別の費用相場は、以下の通りです。
| 場所 | 費用相場 |
| キッチン | 4～7万円 |
| トイレ | 3～6万円 |
| 洗面所 | 4～6万円 |
| リビング | 5～11万円（10畳の場合） |
外回りのリフォーム費用の相場
風雨にさらされる住宅の外回りは定期的なメンテナンスが必要です。
特に屋根や外壁は塗装を行うことで寿命を伸ばすことができる上に外装もキレイになります。
外回りのリフォーム費用の相場を知って、住宅を長く使い続けられるようなリフォームをしましょう。
外壁の劣化具合を正確に把握するのは難しく、さらには屋根の上など危険が伴う箇所もございますのでプロによる点検がおすすめ。
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屋根・外壁
屋根のリフォームには3つの手法があります。
費用がかかる順に「葺き替え」「カバー工法」「塗装工事」です。
屋根を葺き替える場合には屋根材によって費用が異なります。
屋根材ごとのリフォーム工事一式の費用相場は、以下の通りです。
| 屋根材 | 費用相場 |
| 瓦→瓦 | 100～266万円 |
| 瓦→スレート | 70～200万円 |
| 瓦→ガルバリウム鋼板 | 80→210万円 |
| スレート→スレート | 70～200万円 |
カバー工法は既存の屋根材を撤去しないため費用が安くなり工期も短くすみます。
費用相場は、施工面積や現況にもよりますが80万円～140万円です。
屋根の塗装工事は屋根の形状は変わらず、住宅の外観イメージをリフレッシュできます。
費用の相場は塗料の種類によって変化します。
30坪の戸建住宅の場合もっとも安価なアクリル塗料を使用した場合で35万円、高機能な光触媒塗料を使うと工事一式で120万円が相場です。
＞外壁塗装リフォームの基礎知識について詳しく知りたい方はこちら
玄関、門扉
玄関ポーチや門扉のリフォームは、工事範囲の面積が狭く費用も20～30万円程度におさまることが多いです。
玄関周りでよくおこなわれるリフォーム工事としては、タイルなどの床の交換、手すりの設置、段差解消などがあります。
タイルの張り替えであれば工事総額が10万円以内で仕上がることも。
門扉の交換は製品のグレードと自動ロックや電子錠などのオプションによって費用が大きく異なります。
ベランダ
ベランダのリフォームの費用相場は50万円以下です。
防水工事やサビ止め塗装などのメンテナンス工事であれば、10万円～20万円が相場となっています。
ベランダへの屋根の設置は10～15万円、ベランダの後付けは30万円～50万円（0.5坪の場合）、サンルームへの変更になると110万円程度の費用が必要となってきます。
駐車場
駐車場のリフォームは内容によって大きく費用相場が異なります。
もっともシンプルなカーポート（屋根）を新設する場合は1台分で17万円が相場です。
次にカーポート部分に電動のオーバードアを設置する費用は50万円～60万円ほどかかります。
さらに自転車やバイクなども置ける広い面積のカーポートを新設する場合は、45㎡で120万円の費用が相場となります。
間取り別リフォーム費用の相場
次に間取り別のリフォーム費用をご紹介していきましょう。
リフォームをする場合には、表層的なリフォームとスケルトンリフォームが考えられます。
表層的なリフォームとは、床下の配管や大幅な間取りの変更は行わず、おしゃれで清潔な空間にする工事です。
スケルトンリフォームとは、壁を取り払ってLDKを広げたり、水回りを新調するなどの大規模なリフォームになります。
それでは、2LDKの間取りでのリフォームの費用相場について見ていきましょう。
寝室とLDK以外にもうひと部屋ある2LDKは物件の広さによりますが、表層的なリフォームの場合240万円～300万円、スケルトンリフォームでは700万円～1200万円の費用がかかります。
さらにスペースにゆとりがある3LDKの間取りのリフォーム費用は、間取りの変更なしで内装と設備をリフォームする場合は350万円～450万円、間取りを変更して設備もリフォームする場合は450万円～700万円が相場です。
3LDKのスケルトンリフォームは700万円～1000万円かかります。
リフォームにかかる費用の内訳
リフォームにかかる費用の内訳について見ていきましょう。
リフォーム費用にふくまれるのは、大きく分けて商品代、工事費、諸経費があります。
例えば床材を張りかえる時の商品代とは、新規に張るフローリングやクッションフロアなどです。
工事費というのは実際にリフォーム工事を担当する職人の人件費です。
工事の規模や内容、そして工期によって費用が変わります。
その他にも養生作業費や廃材処分費、家具移動費などの諸経費がかかります。
養生作業費とは、リフォームしない場所を保護するためにシートやカバー、テープなどを使って養生するための費用です。
廃材処分費は床のリフォームであれば、撤去した既存の床材などを適切に産業廃棄物として処分するためにかかります。
諸経費は「一式」という形で見積もりに書かれることがあります。
その中に何がふくまれているのか、リフォームにかかる費用の内訳について疑問がある場合は施工会社へ必ず確認するようにしましょう。
＞家のメンテナンス方法と時期、修繕費用の目安について詳しく知りたい方はこちら
相場よりもリフォーム費用を安くするには
リフォームにかかる費用相場を把握できたら、手持ちの予算で施工できるのかもう一度検討しましょう。
手持ち資金に余裕がない場合はもちろん、あるときでも、できるだけ安くリフォームの費用をおさえたいものです。
ここでは、リフォーム費用を安くする方法について解説します。
自治体や国の補助金制度を活用する
まず覚えておきたいのは、基本的にリフォームに補助金や助成金を活用したい場合には、着工する前に申請する必要があるということです。
税金で運用されている補助金や助成金は予算の上限や申請期限が設定されています。
上限に達したときには早めに締め切られることもあり、常に最新の情報を手に入れておくことが重要です。
もっとも使われている助成金制度は介護保険です。
介護を必要とする家族といっしょに暮らしている場合は、バリアフリー向けリフォームをおこなうと20万円を上限として自己負担が1～3割で済みます。
他にリフォーム時に視野に入れたい補助金としては、「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」や「次世代省エネ建材の実証支援事業」があります。
さらに、自治体によっては独自の補助金制度を設けている場合もあるので、窓口で確認するようにしましょう。
材料、設備のグレードを落とす
リフォームにかかる費用を検討する際に、どうしても予算におさまりそうにない場合は材料や設備のグレードを落とすことも方法の一つです。
リフォーム後の住宅での生活をシュミレーションしてみることで、本当にそのオプションや機能が必要なのかが明確になっていきます。
特にキッチンや浴室のリフォームでは、設備のグレードを一つ下げるだけで予算内におさまることが多いです。
譲れない部分と予算との妥協点を探って、よりよい住まいのリフォーム計画を立てましょう。
複数の会社から見積もりをとる
リフォームの計画に欠かせないのが複数の会社からの見積もりです。
リフォームする場所に強い会社をリサーチして、3社以上から必ず見積もりを取ると安心です。
見積りを比較するうちに、疑問点や違いが明らかになってくることもありますので、その場合一番信頼できる業者を選ぶと良いでしょう。
リフォーム費用をおさえるという点からだけではなく、信頼できるリフォーム会社なのかを見極めるためにも、最初から1社に絞らずに相見積もりを取ることがリフォームを成功させる近道です。
まとめ
リフォームを計画するときにまず気になる費用相場について場所ごとに詳しく解説してきました。
リフォーム費用といっても、材料や設備、そしてリフォーム会社によって相場には大きな幅があることがよくわかります。
どの場所を優先してリフォームしたいのか、住まいのどこが気になるのか、リフォームではなく塗り替えでは駄目なのか等、家族全員で話し合って希望・要望を出すところからリフォームは始まります。
外壁・屋根のリフォームは三和ペイントにご相談ください。
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