スレート屋根とは?種類ごとの寿命と塗装・メンテナンスの時期を解説

スレート屋根とは、天然の「天然スレート」または、セメントを加工して作る「化粧スレート」を施工した屋根。一般住宅によく使用されていて、化粧スレートは、コロニアル・カラーベストとも呼ばれています。スレート屋根の種類や、メンテナンスの時期・方法について解説します。
目次

スレート屋根とは、セメント素材を薄く平たく固めた屋根材のことで、日本の住宅で非常に多く利用されています。
スレートと呼ばれる素材は、実は大きく2種類に分かれていて『天然』か『人工』かの違いがあります。
人工のなかにもさらに種類があるのでそれらについて解説します。
屋根全体の取り換えや、塗装などリフォームをする際の工事費用についても触れているので参考にしてください。

 

スレート屋根の種類

スレート屋根にはいくつか種類があります。
特徴を理解して、ご自身の住宅に最適な屋根材を選びましょう。

天然スレート

泥岩などが地下で固まった素材のことを粘板岩(ねんばんがん)といい、その粘板岩を薄い板状に加工した素材を「天然スレート」と呼びます。
その名のとおり天然の素材なので、鉱物のような風合いで独特な模様を成しているのが特徴です。
天然スレートは耐久性に優れていて、色あせしにくいという特徴がありますが、素材自体の価格も工事費用も高いのであまり利用されていません。
希少価値の高い屋根材として知られています。

化粧スレート

天然ではなくセメントを固めた人工のスレートを「化粧スレート」といいます。
天然スレートに似せているので¨化粧¨スレートと呼ばれています。
日本で平らな屋根をしている家屋の大半はこの化粧スレートを用いています。
化粧スレートはその形状によっていくつもの種類がありますので、以下でひとつずつ解説していきましょう。

平板(へいばん)スレート

薄い板状に成形したスレートを「平板スレート」といいます。
商品名である、カラーベスト・コロニアルなどの名称で呼ばれることも多いです。
一般の住宅で非常に多く見られるのがこの平板スレートで、形状や質感も数多くの種類があり、デザインの選択肢が豊富です。

厚型スレート(セメント瓦)

「厚型スレート」は化粧スレートを瓦の形に成形して厚みをもたせたもので、セメント瓦とも呼ばれます。
本物の陶器素材の瓦よりも安価で施工できるということで一時期普及しましたが、現在はあまり利用されなくなりました。
本物の瓦ほどは耐久力がないことや、平板スレートより高価ことなどが、採用されなくなってしまった理由のひとつです。

そのほかのスレート

ほかには「波型スレート」という波型の形状に成形した化粧スレートや「石綿スレート」という化粧スレートがあります。
石綿スレートの「石綿」とはアスベストのことで、人体への有害性が確認されたためこれを含む石綿スレートは現在使われていません。
石綿スレートに対して現在のアスベストを含まないスレートを「無石綿スレート」と呼ぶこともあります。

 

スレート屋根の寿命とメンテナンス時期

一般的なスレート屋根自体の寿命は20~30年で、厚型スレート(セメント瓦)の場合は30~40年が目安。
いずれも定期的なメンテナンスをしないと屋根の劣化は早まります。
主な修繕の内容は、ひび割れの補修・屋根棟の交換・塗装・屋根自体の葺き替えなどがあります。
定期メンテナンスを怠って雨漏りに発展した場合は工事費用が高額になることもあるので、注意が必要です。

塗装の劣化が原因の場合のメンテナンス時期

表面の塗装が剥がれると素材のセメントが水分を吸収してもろくなってしまい、一箇所のひび割れが全体に広がって一気に劣化してしまうことも。
また、コケが発生した場合も塗装の劣化により防水効果がなくなっていることを示します。
塗装が劣化してから時間が経過すると、屋根材自体が水分を含みやすくなり、その結果コケが生えてきます。
色あせやコケの発生など症状が現れた場合はメンテナンスが必要です。
これらは目安として5~7年ごとに専門業者に点検してもらうのがよいでしょう。

棟の劣化が原因の場合のメンテナンス時期

スレート屋根のほとんどには屋根の頂上に棟(むね)という板金でできた部位があります。
その棟にサビが発生してしまうケースや、棟を固定しているクギが浮き上がってしまうケースがあり、これらは15年前後でのリフォームが必要です。
塗装や板金のメンテナンスを定期的に行ったとしても、屋根材自体の劣化は避けられません。
屋根材の反り、欠け、ひび割れなどが発生することもあります。

 

スレート屋根の塗装

スレート屋根の平均的な塗り替えの時期は10年前後が目安です。
ただし、その前でも色あせ、割れ、塗装のはがれなど屋根材の劣化症状が確認できた際はすぐにメンテナンスを行いましょう。

屋根は雨風や紫外線によって日々ダメージを受ける部位なので、塗装をすることで表面をカバーし、屋根材そのものの劣化を抑えています。
適切な時期に塗り替えをせず、劣化したままでいると雨漏りなどが起きて、工事費が高額になることも。
屋根塗装の寿命は、使用した塗料の種類によっても期間が異なるので、事前に業者に確認が必要です。

屋根塗装の費用相場は、30坪あたりおよそ40~80万円です。(屋根の広さや住宅の状態によって費用は変動します。)
工期については平均で11日~14日程度かかり、その間は住宅に足場が架設されていて不便だったり、施工箇所によっては窓が開けられなかったりすることもあるので、季節やスケジュールも考慮して依頼するとよいでしょう。

 

スレート屋根のリフォーム

メンテナンスを定期的に行っていても、素材自体の寿命がきてしまったらフォームが必要です。
屋根のリフォームを行う場合には、2つの工法があり、全体を取り換える「葺き替え(ふきかえ)」と、取り換えず被せるタイプの「カバー工法」のどちらかを選択します。
それぞれのメリットや費用について説明します。

葺き替え

葺き替えとは、屋根全体の素材を取り換える工法です。
塗り替えをして塗料で表面だけをカバーをしていても、30年を過ぎると屋根材自体の寿命を迎えるので、葺き替えが必要になります。
古い屋根材を撤去し、下地を補強してから新たに防水シートと、屋根材を貼り直す大がかりな工事です。

古くなった屋根材をまるまる新しいものに取り換えるので、状態が非常に良くなりますが、工事費用の相場はおよそ90〜200万円とやや高額です。
(建物の大きさや状態により大きく異なります。)

カバー工法

カバー工法は葺き替えとは異なり、もともとの屋根の上に新しい屋根を重ねる工法です。
屋根の下地はそのまま使用するのでカバー工法のほうがやや簡易的な工事となりコストは抑えられます。

しかし、下地も当然多少の劣化はしているので、あとから修繕が必要になる可能性もあります。
また、屋根材を重ねることで屋根の総重量が増してしまうので、耐震性が低下するケースもあります。

工事費用の相場はおよそ80~120万円で、もとの素材を撤去する作業がなくなる分、葺き替えよりは安価の場合が多いです。
ただし、建物の大きさや状態により金額は大きく異なりますので、事前によく確認しましょう。

またカバー工法は、アスベストを含んだ屋根のリフォーム時にも最適です。
アスベストを含む石綿スレートを葺き替えの工法で一度撤去する場合、廃棄には高額な費用がかかります。
そのため、アスベスト製品は埋め込んでしまう形で上から被せるカバー工法が重宝されます。

 

まとめ

スレート屋根を採用した場合、約5年~7年を目安に定期点検、約10年を目安に塗り替え、約15年を目安に棟の交換、約30年を目安に屋根材自体の全体交換、と時期と内容を把握しておくとよいでしょう。

スレート屋根に限らずほかの素材でもメンテナンスは必要ですが、スレート屋根の点検・リフォームの特徴は、1回あたりの工事費用が比較的安いこと。
素材の流通も多いので、扱っている業者も多く、施工例が豊富なのは安心できるポイントです。

スレート屋根について解説してきましたが、詳しい知識があるのはやはり専門業者です。
まずは信頼できる業者に相談をするとよいでしょう。
屋根だけでなく住宅全体の状態を確認してもらい最適なプランが選べるとよいですね。

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