トタン屋根の種類や特徴、寿命やメンテナンス方法などを解説

トタン屋根の種類や特徴、寿命やメンテナンス方法などを解説イメージ
屋根材の一つである「トタン屋根」は、古くから住宅や工場、倉庫などに使用されています。一昔前の住宅では一般的に使用されましたが、具体的にどのような特徴があるのか知らない方も多いのではないでしょうか。その一方で、現在もまだまだトタン屋根が使用されている地域も見かけます。そこで今回は、トタン屋根の種類や特徴、メンテナンス方法などを解説します。
目次
この記事の監修者
伊藤隆康

伊藤隆康
三和ペイント株式会社
取締役役員・統括部長

住宅リフォーム業に携わり23年。営業職からマネジメント職を経て2年前より品質管理部に在籍。品質管理部として施工後の完工検査実績として28,000棟以上。顧客満足度は93%以上。お客様の大切な財産であるお住まいを『我が家を塗る』気概で向き合っております。

住宅リフォーム業に携わり23年。営業職からマネジメント職を経て2年前より品質管理部に在籍。品質管理部として施工後の完工検査実績として28,000棟以上。顧客満足度は93%以上。お客様の大切な財産であるお住まいを『我が家を塗る』気概で向き合っております。

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トタン屋根の種類

金属屋根の一種であるトタン屋根は、軽量で耐震性に優れており、さまざまな種類があります。ここでは、トタン屋根の種類について解説します。

瓦棒葺きトタン屋根

瓦棒葺きトタン

瓦棒葺き(かわらぼうぶき)トタン屋根は、金属屋根の縦葺き工法で頂上(棟)部分から軒先に向って縦方向にトタン板を設置していき、心木と呼ばれる木材を45cm程度の間隔に設置します。
棟に対して屋根材が直角になります。

縦平葺き

縦平葺き

縦平葺き(たてひらぶき)は瓦棒葺きトタン屋根と非常に似ていますが、木製の桟(さん)を使わず、縦に板金を葺いてできた屋根です。
屋根材の端が逆V字型に折り曲げられています。

近年ではトタン屋根ではなくガルバリウム銅板を使用し、縦平葺きを行なっていることが多いです。

波板トタン屋根

波型トタン

波板トタン屋根はトタンを波状に加工した屋根材を使う方法です。

波状にすることで強度を保ち、​​勾配がない屋根にも使用可能です。さまざまな形状やサイズがあり、ホームセンターでも購入することができます。

折板トタン屋根

折坂トタン

折り曲げて台形状に加工された屋根材を使う方法です。工場や倉庫、カーポート、自転車置き場、体育館などで使用されています。

トタン屋根の特徴

正式名称は亜鉛めっき鋼板葺きで、ポルトガル語が語源です。日本では、戦後の高度経済成長期に多くの家で使用されていました。現在でも北海道や東北の豪雪エリアで、雪下ろしの手間が省けるなどの理由から広く使われています。

他の屋根材に比べ軽量であることが特徴で、日本瓦と比べると1/100の重量です。波板にすることにより、薄い材料でも強度を高めることができます。
また、​​​​瓦屋根に比べて安価で倉庫や工場などでも使用されています。

トタン屋根のメリット・デメリット

どの屋根材にもメリットとデメリットがあります。住宅の状況や周りの環境なども考慮しつつ、適切な屋根材を使用しましょう。
以下では、トタン屋根のメリット・デメリットについて解説します。

トタン屋根のメリット

トタン屋根のメリットは以下です。

  • ・重量は軽い
  • ・耐震性が高い
  • ・施工費用が安い
  • ・雨漏りしにくい

重量は軽い

トタン屋根は他の屋根材に比べ軽量なことがメリットです。屋根が重たいと雪が積もった際に建物が倒壊する危険性が高まります。トタン屋根は日本瓦と比べ、1/100の重量、スレート屋根の1/4で、積雪に強いといった特徴があります。

耐震性が高い

​​屋根が軽ければ軽いほど重心が下がり、地震が発生しても揺れが少ないです。

施工費用が安い

屋根材ごとの費用相場は、ガルバリウム鋼板では5,000~8,000円、瓦では8,000~15,000円程度ですが、トタン屋根は4,500円前後となっており、施工費用を安く抑えることができます。また、他の屋根材に比べると、施工が簡単で短時間で工事が済むことも安い理由となっています。
※金額についてはあくまで相場になります。正確な費用に関しましては現場調査をおすすめいたします。

雨漏りしにくい

トタン屋根は継ぎ目が少ないため低勾配の屋根でも雨水の浸入が少なく、雨漏りがしにくいことも大きなメリットです。

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トタン屋根のデメリット

トタン屋根のデメリットには以下のようなものがあります。

  • ・サビやすい
  • ・塗膜の劣化で色あせが生じる
  • ・断熱性が低い
  • ・強風・台風で飛ばされる

サビやすい

鉄板なのでサビが発生しやすい特徴あります。サビの原因は塗膜の劣化や剥がれです。長時間放置するとトタンに穴があき雨漏りの原因にもなります。​​トタン屋根の塗料の耐用年数は、一般的に7〜10年なっており、この期間に塗装を行うのが望ましいです。

塗膜の劣化で色あせが生じる

経年劣化により塗膜が色あせて見た目が悪くなります。特に紫外線は塗膜の劣化要因で、放置するとサビの原因になるので注意が必要です。

防音性・断熱性が低い

トタン屋根は音を通しやすい素材で防音性が低く、雨が降ったり車が通過するとうるさく感じることがあります。しかし、遮音性のある塗料を塗ることで雨音を軽減することが可能です。また、金属板なので外部から熱が伝わりやすく断熱性が低くなっています。

夏は室温が上がりやすく、冷房が効きにくいと感じるでしょう。冬は暖房をつけても暖かい空気が屋根から抜けてしまうため、空調の効果が落ちる可能性があります。

強風・台風で飛ばされる

トタン屋根は薄く軽量でつなぎ目から剥がれやすく、強風・台風の影響で吹き飛ぶ可能性があります。特に古いトタン屋根には注意しましょう。

トタン屋根の寿命・耐用年数

トタン屋根の寿命・耐用年数は約25年~30年といわれています。

トタン屋根では芯木や野地板など、木を使用している部分があるため、30年ほど経過すると木を使っている部分が腐食を起こしてしまう可能性があります。

腐食が進行してしまった場合、屋根塗装を行なっても機能を回復することは出来ないため、屋根のカバー工法もしくは葺き替えが必要になります。

トタン屋根のメンテナンス方法

トタン屋根は定期的なメンテナンスが必要です。経年劣化による古い塗料の剥がれやサビの発生、また、塗装面の色あせや粉っぽさなどの症状あれば、修理を行うタイミングと言えるでしょう。
ここでは、メンテナンス方法について解説します。

ケレン

ケレンとは下地処理のひとつで、サビを落とし、古くなった塗膜を取り除く作業のことです。

高圧洗浄のみでサビや古い塗膜を全て洗い流すのは難しいため、ワイヤーブラシやサンドペーパーを用いて古い塗膜やサビを除去していきます。
また、​​塗料の密着力を高めるため、塗膜の目荒らしを行います。

塗装が剥がれた部分やサビを放置していると、塗装を施しても塗料が定着しなかったり、サビが広がる可能性もあります。

ケレンによる下地処理は仕上がりに大きく影響する重要な工程です。塗料の密着度が高いほど塗装は長持ちします。

高圧洗浄機で洗い流す

汚れがついたままだと塗料が密着しません。

ケレンで除去した古い塗膜やサビ、ホコリ、カビなどを洗い流します。
釘が浮いている部分やひび割れなどは、塗装する前に修復して下地処理を施します。

下塗り

サビの発生を防ぐため、サビ止め効果のある下塗り材を塗布します。
また、下塗りで使用する下塗り材には上塗りする塗料との密着性を高める効果もあります。

弊社で取り扱うグランコートシリーズの下塗り材には密着性のほか、防水、防錆、防藻、透湿性に優れています。

中塗り・上塗り

下塗りの上から、中塗り・上塗り(場合によっては上塗りのみ)の2回に分けて、​​ローラーや刷毛で塗り重ねていきます。
細かい部分はハケを使用します。塗料によっては費用や耐久性は変わります。

中塗り・上塗りの後は​​​​​​乾燥させて完成です。

トタン屋根の劣化で一部に​​穴が開いている場合は、部分的に交換することを検討しましょう。

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トタン屋根のメンテナンスを依頼する際の注意点

トタン屋根は他の屋根材に比べて外見から劣化が分かりやすく、訪問販売業者に目を付けられやすいです。
トタン屋根に限った話ではありませんが、外壁や屋根の修理やメンテナンスを契約する場合は、複数の業者から見積もりを取ることをおすすめします。

以下では、よくあるトラブルや注意点について説明します。

職人の手抜き工事

塗装を行ってから年数が経っていないにも関わらず塗膜の剥がれが目立ち始めた場合、職人の手抜き工事の可能性があります。下地処理のケレン作業で古い塗膜やサビの除去を怠り、塗料の密着性が悪くなっていることが少なくありません。

また、相場に比べて極端に安かったり、過剰な値引きをする業者には注意が必要です。必要な工程を省いて工事を行われてしまう可能性があります。
塗装の仕上がりは職人の腕に大きく影響します。悪質な塗装業者に依頼してしまった場合トラブルが起きやすくなり、再度メンテナンスを行うと結果的に費用が割高になってしまいます。
業者の実績やアフターフォローの体制、提示された見積もりの内訳をしっかりと確認し、信頼できる業者に依頼することが大切です。

見積もり金額と請求金額が違う

後から追加工事などが発生し、想定外の追加料金を請求されトラブルに発展するケースもあります。
優良業者であれば事前の点検・調査をしっかりと行い、追加工事が発生するケースはほとんどありません。

足場がないと確認できない場所や、解体しないと分からない部分で修理箇所が増える可能性もありますが、その場合は事前に説明があり、その場合の費用の見積もりも提示してくれます。
工事を始める前に追加工事の可能性についてもしっかりと確認しておきましょう。「工事してみないと分からない」など、見積もりを提示してくれない業者には注意が必要です。

悪徳業者の手口

「今すぐ工事をしないと梁や柱までダメになる」などと不安を煽って、高額な契約をかわそうとする業者にも注意が必要です。
トタン屋根に限らず、外壁・屋根工事全般でよくあるトラブルです。
屋根の劣化を大げさに伝える、また、契約を急かしてくるような業者は警戒すべきかもしれません。

複数の業者に点検を依頼し見積もりを取ることで、費用の相場だけでなく、現在の住宅の状況についても把握することができます。本当に必要な工事は何なのか、また、それらの費用はいくらかかるのか。見積もりの内容に不明点があれば遠慮せずに質問し、不安を解消しましょう。

まとめ

今回は、トタン屋根の種類や特徴、メンテナンス方法などを解説しました。トタン屋根は他の屋根材に比べて軽量で耐震性に優れています。施工費用を安く抑えることができ、短時間で工事が済むのも大きなメリットです。しかし、サビやすく、防音性・断熱性が低いなどのデメリットもあります。

三和ペイントでは無料で現地診断・見積もりの作成を承っております。訪問の際、弊社からの営業は致しませんので、直接ご相談したい方もお気軽にご連絡ください。

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