
屋根修理の方法やかかる費用。修理の内容別に解説
屋根の修理は、傷みの進行具合や不具合の状態によって修理方法、費用が異なります。
部分的な修理では、20〜30万円程度で済むことが多いです。
具体的な修理費用は、以下の通りです。
修理内容 | 費用相場 |
屋根の雨漏り | 20万~35万円 |
雨樋の修理 | 10万~30万円 |
屋根棟の修理 | 20万~35万円 |
板金交換 | 8000円~1万円(1㎡当たり) |
漆喰補修 | 2000円~3000円(1㎡当たり) |
スレート屋根の部分修理 | 15万~30万円 |
瓦屋根の部分修理 | 15万~30万円 |
ガルバリウム交換 | 5,000円~1万円(1㎡当たり) |
※金額についてはあくまで相場になります。正確な費用に関しましては現場調査をおすすめいたします。
屋根修理の足場
▲安全に作業できるよう屋根工事には足場架設が必要です
屋根の修理やリフォームを行う際は、足場を組むケースがほとんどです。
高さ2m以上の場所で墜落の危険がある作業を行う場合は、安全帯の装着と作業床(足場)を設けなければなりません。
足場には、鋼板の幅が広いのが特徴とする「クサビ足場(ビケ)」、2本のパイプの上に足を乗せる「パイプ(単管)足場」、パイプ(単管)にブラケットと呼ばれる金物を使用する「単管ブラケット足場」などがあります。
足場の費用は、一般的に1㎡あたり600~1,500円程度が相場です。
足場にかかる費用は、建物の外周から算出することができます。
足場架面積から足場設置にかかる費用を算出します。
足場架面積 = (建物の外周(m) + 8m) × 家の高さ(m)
家の高さの目安は、1階建て=3.5m、2階建て=6m、3階建て=8.5m です。
足場にかかる費用 = 足場架面積 × 平米単価 (600~1,000円)
例えば、外周25メートルの2階建ての家に、平米単価1,000円で足場を組む場合の費用は、
(外周25m + 8m) × 家の高さ6m ×平米単価1,000円 = 198,000円となります。
屋根修理の塗料
屋根塗装工事の費用相場は、一般的な2階建て住宅の場合40~60万円です。
後述する葺き替え工事やカバー工法に比べると比較的低予算で施工できます。
しかし、塗料の種類によって費用はさまざまです。よく使用されているのは、シリコン塗料、フッ素塗料などです。
実際に塗装工事をする際はお住まいをどのようにしていきたいかの目的に応じて選ぶように注意しましょう。
ウレタン塗料
ポリウレタンが主成分で、種類が多く比較的安価な塗料です。 ひび割れが起きにくく、施工費用が安いことや、密着性の良さと柔軟性などが特徴です。
費用相場は、1㎡あたり1,500〜2,200円前後で、耐用年数は3~5年ほどです。
シリコン塗料
シリコンが主成分で、費用と耐久性のバランスが取れた最もスタンダードな塗料です。
光沢感のある仕上がり、汚れに強い、耐久力が高い、カビや藻が生じにくい、コストパフォーマンスに優れているといった特徴があります。
しかし、シリコン塗料の中でもグレードの差があるため、実際に工事をする際は注意しましょう。
費用相場は、1㎡あたり2,000~3,500円前後で、耐用年数は5~8年ほどです。
フッ素塗料
蛍石を原料とし、フッ素樹脂を混ぜ合わせた塗料です。 汚れを弾きやすい、耐久性が高い、紫外線に強いなどの特徴があります。
初期費用は高額になりますが定期メンテナンスの回数を少なくできるためコストパフォーマンスよく長期的にお住まいを守りたいとお考えの方におすすめです。
費用相場は、1㎡あたり4,000~5,000円前後で、耐用年数は7~10年程です。
※お住まいの立地条件などで明記された耐用年数よりも早めに傷みが生じることもございます。
屋根修理の葺き替え
▲スレート屋根は近くで見るとこんな感じ
屋根の葺き替えとは、現在の屋根を撤去し、丸ごと取り替える工法です。
屋根の下地から表面まで丸ごと取り替えることができます。
屋根材の劣化が酷く塗装工事で機能回復が難しい場合は葺き替え工事が適切です。
屋根修理の葺き替え費用は、屋根の素材・材料よって異なります。
足場費用
屋根の葺き替えは、ほとんどのケースで足場を組む必要があります。
費用相場は、1㎡あたり600~1,500円で、全体としては高くても20万円程度となります。
既存屋根の撤去費
まずは、既存屋根の撤去をしなければなりません。
費用相場は、1㎡あたり2000円~3500円程度です。
下地補修
屋根は表面だけでなく、経年劣化による屋根下地の補修も重要です。
費用相場は、1㎡あたり2,000円~3,000円程度です。
ルーフィング施工費用
ルーフィングとは、屋根本体の下に敷く、防水シートです。
ルーフィングが劣化していると雨漏りの原因になるため、きちんと点検して対応する必要があります。
費用相場は、1㎡あたり700円〜1,200円程度です。
新しい屋根材の施工費用
屋根材の費用は、スレート(カラーベスト・コロニアル)、瓦(セメント瓦、日本瓦)、ガルバリウム鋼板など、種類により異なります。
費用相場は、1㎡あたり5,000円〜15,000円程度です。
アスベスト処分費用
アスベストが含まれている屋根材を撤去する場合、アスベストを扱うことのできる業者に依頼する必要があります。
費用相場は、1㎡あたり20,000~85,000円程度です。
屋根修理のカバー工法
カバー工法は、既存の屋根の上に防水シートと新しい屋根材を重ねる方法です。
主にスレート(カラーベスト・コロニアル)や軽量金属屋根に対して行います。
一般的にスレート屋根の上にガルバリウム鋼板の屋根を重ねるケースが多いです。
屋根修理のカバー工法による費用は、塗装工事より材料費などがかかるため高くなりますが、葺き替え工事に比べると廃材の処分などがなく、安く済むでしょう。
費用相場は、1㎡あたり8,000円〜15,000円程度です。
費用の内訳は、以下の通りです。
修理内容 | 費用相場 |
足場 | 1㎡あたり600円~1,500円 |
新しい屋根材 | 1㎡あたり5,000円〜11,000円 |
ルーフィング | 1㎡あたり500円~1,500円 |
ケラバ・軒・棟板金 | 1㎡あたり3,000円~11,000円 |
ケラバとは、屋根の側面や両端にある部分を指します。
屋根修理の瓦部分補修
▲瓦屋根は丈夫な素材ですが劣化をするので点検が欠かせません
瓦の部分補修の費用相場は、1枚当たり3,000~5,000円程度です。
瓦の部分補修には以下のようなものがあります。
瓦のずれ
台風の強い風や地震の揺れによって瓦がズレて破損する場合があります。
そのズレや傷みから雨水が侵入して家の躯体にまで伝わると基礎の腐食につながる場合があります。
瓦のひび割れ
屋根材の年数経過による劣化でひび割れが起こる可能性があります。
ひび割れをそのままにしておくと雨漏りの原因にもなるため、新しく瓦の交換や下地補修を行い、塗装工事で防水機能を回復させます。
漆喰の剥がれ
雨風によって漆喰の剥がれが起きると素地が露出して剥がれ落ちるため、傷みが見受けられたら出来るだけ早めに専門業者に調査依頼して補修する必要があります。
屋根修理の板金交換・抜板
棟板金とは、面と面が接する山状になっている部分を指します。
台風による飛来物や年数経過により劣化することがあります。
棟板金は基本的に釘で止められていることが多く、年数が経つにつれ少しずつ抜けてくることがあります。
完全に抜け落ちた場合は棟板金自体が捲れあがったり剥がれたりして雨漏りの原因になるため定期的な点検をおすすめいたします。
棟板金の修理費用は、交換のみであれば1㎡あたり7,000〜1万円程度です。
貫板交換工事の修理費用は、1㎡あたり5,000〜1万円程度です。
貫板(ぬきいた)とは、棟板金を固定するための板を指します。
貫板は、棟板金の剥がれで貫板の腐食に気づくことがほとんどです。
また、雨水が浸入すると腐食が早まるため注意しましょう。
貫板のメンテナンスは、棟板金を外して行います。
屋根修理の漆喰補修
漆喰(しっくい)は、石灰(水酸化カルシウム)が主成分で瓦と瓦の隙間を埋める白い溶剤で葺き土に水が浸透するのを防ぐ役割があります。
経年劣化や地震などの影響により、ひび割れや欠け、棟瓦のズレ・歪みが生じるため、補修工事が必要です。
補修方法は、古い漆喰を取り除く作業を行い、葺き土を整え、湿り気を与えます。
漆喰を隙間なく適度な量で塗り、専用コテで漆喰の表面を整えます。
漆喰補修の費用相場は、1㎡あたり4,000円~10,000円程度です。
屋根修理の雨樋交換
▲しっかりと排水できているか目視で確認してみましょう
雨樋(あまどい)は、雨水を一箇所にまとめ、排水口を通じて排水するという目的で取り付けられています。
また、屋根の軒先・軒裏を守り、建物の腐食を防ぐ役割もあります。
経年劣化や継ぎ目に隙間があると、雨漏りを引き起こすため、新しいものに交換しなければなりません。
その他、ゴミがたまって詰まる、ひび割れ・ゆがみ、雨樋を支える金具の錆び・折れが生じる場合もあります。
雨樋の修理は、既存の雨樋をすべてを撤去し、新しいものと交換する、破損した場所だけ交換する、交換が不要な補修に分けられます。
雨樋の交換・修理は、1mあたり3,000~5,000円程度です。
継手の補修(1ヶ所)は、5,000〜2万円程度です。
屋根修理は火災保険で無料?
屋根修理の費用を火災保険で全額カバーしたいと思う方も多いのではないでしょうか。
実は、屋根についても火災保険が適用される場合があります。 火災保険は、火事だけでなく「風災」・「雹災(ひょうさい)」・「雪災」にも適用されます。
屋根の修理に火災保険が適用される条件は以下の通りです。
・屋根の破損が災害によるものであること
・屋根修理が必要になってから3年以内に申請を行うこと
・屋根修理の費用が20万円以上であること
地震による屋根の破損などは、火災保険の補償対象外です。
しかし、地震保険に加入されている方は火災保険と合わせて保険が適用できる場合があります。
地震保険は、単独で加入することができず、火災保険とセットで加入しなければなりません。
屋根修理業者の選び方
いざ屋根修理を依頼しようと思っても、どのように業者を選べばいいのか分からない方も多いでしょう。
屋根修理業者によっては得意分野が異なります。
業者のホームページや評判などを事前に調べ、実績が豊富で信頼できる業者を選ぶとよいでしょう。
また、業者によって材料の仕入れ、人件費、オプションなど、見積もり金額に大きな差が生じる場合もあります。
複数の業者に相見積もりを取り、比較検討しましょう。
中には不要な修理まで行い、高額の修理費用を請求する悪徳業者も存在します。
そのような被害に遭わないために、見積書に各工程と費用など詳しく掲載している専門業者を選ぶことと、相場比較することがポイントです。
三和ペイントでは住宅を隅々まで点検し、劣化状況がひと目で分かる資料を無料で作成しています。
修繕が必要だと考えている方、修繕が必要かどうかがわからない方、下記ページよりお気軽にご相談ください。
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まとめ
今回は、屋根修理の費用相場や屋根修理業者の選び方について解説させていただきました。
屋根の修理を検討している方は、まずは複数の専門業者へ見積もりの依頼をしてみましょう。
そうすることで適切な修理工法や費用相場が分かってきます。
三和ペイントでは、お客様のご都合に合わせて「現地診断見積もり」「簡単Web見積もり」の2パターンのお見積もり方法をお選びいただけます。
「現地診断見積もり」は、実際の屋根状態を見て発注額に近いお見積もりを無料で行います。いろいろ相談に乗ってほしい!という方におすすめです。
「簡単Web見積もり」は、家に訪問されることには抵抗があるけどとりあえず概算の見積もりが欲しい!という方におすすめです。
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