アクリル塗料のメリット・デメリットとシリコン・ウレタン塗料との比較

アクリル塗料のメリット・デメリットとシリコン・ウレタン塗料との比較イメージ
外壁塗装で使用されているアクリル塗料の特徴や、使う上でのメリット・デメリット、ほかの塗料との性能・耐用年数や費用相場の違いなどについて解説しています。最適な外壁塗料を選ぶために、それぞれの塗料の特徴を知っておきましょう。
目次
この記事の監修者
矢野友也

矢野友也
三和ペイント株式会社
品質管理部 主任

2015年新卒入社。4年間営業職として直接お客様と関わる。現在は営業経験で培ったノウハウを活かし、品質管理部主任としてお客様満足度や施工品質の向上に従事。日々お客様よりいただくアンケートすべてに目を通し、生のお声を元に社内での営業教育や施工PT教育に力をいれております。

2015年新卒入社。4年間営業職として直接お客様と関わる。現在は営業経験で培ったノウハウを活かし、品質管理部主任としてお客様満足度や施工品質の向上に従事。日々お客様よりいただくアンケートすべてに目を通し、生のお声を元に社内での営業教育や施工PT教育に力をいれております。

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外壁塗装を塗り直す場合、使用する塗料を選ぶ必要があります。
業者から示される選択肢のなかには、アクリル塗料が含まれていることもあるでしょう。
最も安いため塗装の際に検討したいと思いつつも、デメリットはないか気になるかもしれません。
今回はアクリル塗料の特徴について、ほかの代表的な塗料と比較しながら解説します。
自宅の塗装においてより良い塗料を選ぶための参考にしてください。

アクリル塗料のメリット・デメリット

まず、アクリル塗料を検討するうえで知っておきたい特徴をまとめました。
メリット・デメリットを把握したうえで選ぶなら、後悔しないで済むでしょう。

アクリル塗料の特徴

アクリル塗料とは、アクリル樹脂を主成分とする塗料です。
ほかの塗料と比べて価格が安く、扱いやすいためDIYでも人気です。
ただ、近年では新しい塗料が開発されるとともに、ほかの塗料の価格も下がってきたことにより、需要は少なくなってきています。

アクリル塗料のメリット

メリットとして、次の4つが挙げられます。
1)費用が安い
比較的短期間で住宅の外観をリフレッシュする予定なら、アクリル塗料は向いているかもしれません。

2)カラーバリエーションが豊富
幅広い色から自分好みの色を選べるため、色にこだわりたい方には魅力的でしょう。

3)ツヤがあり、はっきりとした色合いになる
アクリル塗料は乾燥すると表面にツヤが生まれ、塗料の色を鮮やかに際立たせます。

4)扱いやすい
1液型で使用の際に混合・希釈・撹拌しなくていい製品が多く、乾燥不良も起こりにくいため、素人でも比較的簡単に扱えるほどです。

アクリル塗料のデメリット

デメリットは以下の通りです。

1)紫外線に弱い
塗膜の光沢が減り、色があせる、変色するといった劣化が数年のうちに起きてしまいます。

2)ひび割れが起きやすい
一般的に普及しているアクリル塗料には可塑剤という成分が含まれているのですが、この成分が数年で自然に失われます。
これがひび割れ(クラック)の原因になります。

3)はがれやすい
塗膜がはがれると、その部分は外壁素材がむきだしになり、見た目もまだら模様となって美観が損なわれます。

これら3つの結果、アクリル塗料の一般的な耐用年数は4~7年と、ほかの塗料に比べて短いのが特徴です。
1回当たりの塗装費用が多少安価でも、メンテナンス間隔は短くなってしまう分、施工の回数が増えます。
長い目で見ると高くついてしまう可能性が高いでしょう。

実のところ外壁の塗り直しでは、塗料そのものの費用よりも人件費や足場設置、下地処理などに多くの費用がかかります。
安価な塗料を選んだとしても、それらの費用を大幅に下げることはできません。
トータルでのコストパフォーマンスを考えて、塗料を選択するようにしましょう。

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名前に「アクリル」が入っているほかの塗料

名前に「アクリル」とつくものの、一般的なアクリル塗料とは耐用年数や特徴が大きく異なる塗料もあります。
混同しないように注意しましょう。

・アクリルシリコン塗料
名称から誤解しやすいですが、シリコン塗料に該当します。
アクリルとシリコンを合わせて製造するため、このように呼ばれることもあります。

・弾性アクリル塗料
アクリル塗料の一種です。
基本的な特徴はアクリル塗料と同じですが、それにゴムのように伸縮性のある性質が付加されています。
モルタル壁のように塗膜にクラックが生じやすくなるケースに使用されます。

・ピュアアクリル塗料
オーストラリアの「アステックペイント」という企業が開発した塗料です。
特殊な製法で不純物を取り除くことにより、アクリル塗料の弱点である耐久性を大幅に向上させた製品です。
フッ素塗料と同じクラスの耐久性を持つと言われています。
ただし、汚れやすく、膨れやすいのが難点です。

アクリル塗料の代表的な商品

メーカー大手3社である日本ペイント、関西ペイント、エスケー化研には代表的なアクリル塗料の商品があり、当然その特徴も異なります。

日本ペイントのニッペ水性ケンエースグロス

日本ペイントは、多機能タイプの水性つや有り塗料である「ニッペ水性ケンエースグロス」が代表的です。
旧塗膜への付着性に優れ、カビなどの繁殖抑制効果があり、改修時にはシーラーレスでの塗装も可能であることが特徴です。
室内環境に配慮した塗料で、 臭気も少なく安全に使用できます。
水性特有のタック性が少なく、手触りの良い塗膜です。
また、そのほかにも「ケンエースGⅡ」や「水性ケンエース」、「インディーアートセラ」などの商品を扱っています。

関西ペイントのアレスアクアグロス

関西ペイントは、「アレスアクアグロス」が代表的です。
乾燥しやすく光沢感のある仕上がりになることが特徴で、下地や旧塗膜適正幅が広く、臭気も少ない塗料です。
また、そのほかにも「アレスアクアビルド」、「ビニデラックス」、「ホルダーG2」などの商品を扱っています。

エスケー化研の水性コンポアクリル

エスケー化研は、「水性コンポアクリル」が代表的です。
1液タイプのため混合不良もなく、むらなく仕上がったりと作業性に優れています。
埃や塵を寄せ付けにくく、カビなどの微生物に対して強い抵抗性を示して常に衛生的な環境を実現するための特殊設計になっています。
また、そのほかにも「ニュートップレスクリーン」、「エレガンストーンベルアート」、「レナラック」などの商品を扱っています。

シリコン塗料・ウレタン塗料・フッ素塗料との比較

三和ペイントと関西ペイントのタイアップ製品グランコート

アクリル塗料以外に普及している代表的な塗料として、シリコン塗料・ウレタン塗料・フッ素塗料があります。
近年ではこれらの塗料の価格が下がってきています。
住宅メンテナンス時の選択肢となりやすいので、それぞれの特徴について理解しておきましょう。

シリコン塗料の特徴

最大の特徴は、コストパフォーマンスが優れていることです。
耐久性・耐水性に優れています。
信頼性が高く、種類も豊富なため、塗料選びで迷っている方にシリコン塗料を勧める塗装業者も多いです。
透湿性も高く、家屋内の湿度を低減させられます。

ウレタン塗料の特徴

主成分のウレタン樹脂で柔軟性があり、密着性の高さが最大の特徴です。
最近では外壁の全面的な塗装というより、特性を生かして細かい部分の塗装に使われることが多くなってきました。
モルタル・アルミ・コンクリート・木材など、幅広い外壁素材と相性がよい塗料です。

フッ素塗料の特徴

この塗料は高い耐熱性・耐寒性・耐候性を持ち、あらゆる天候に対応します。
耐用年数が13~20年と非常に長いことが最大の特徴です。
ただ価格が高いため、外壁全体に使用されることは少なく、特に高い耐久性が求められる屋根の塗装に適しています。

耐用年数・費用相場を比較

アクリル塗料、ウレタン塗装、シリコン塗料それぞれの一般的な耐用年数と塗装費用の相場を比較すると以下の通りです。
なお塗装費用には、人件費、足場設置や下地処理、外壁や屋根の洗浄の金額は含まれていません。

アクリル塗料
外壁塗装の耐用年数 約 4~7年
屋根塗装の耐用年数 -(近年使われることはまれ)
1平方メートルあたりの塗装費用 1,300~1,700円
ウレタン塗料
外壁塗装の耐用年数 約8~10年
屋根塗装の耐用年数 約3~5年
1平方メートルあたりの塗装費用 1,800~2,300円
シリコン塗料
外壁塗装の耐用年数 約10~15年
屋根塗装の耐用年数 約7~10年
1平方メートルあたりの塗装費用 2,400~3,400円

塗料の選び方

外壁塗装をするとき、塗料選びはとても重要です。
塗料によって発揮できる性能や、耐用年数、そして施工費用が大きく変わります。
ここでは、外壁塗料の選び方について、ポイントごとに最適な塗料を紹介します。

長持ちさせ、見た目もきれいに保ちたい場合

フッ素塗料や無機塗料がおすすめです。
紫外線や風雨など、塗料や外壁を劣化させる原因に対して高い抵抗力があるためです。
また、汚れの付着を防ぐだけではなく、ついてしまった汚れが落ちやすい特徴もあります。

とにかく費用を最低限に抑えたい場合

アクリル塗料やウレタン塗料であれば、低価格の製品も多くあるため、施工費用を抑えられます。
外壁塗装が必要になったが、予算的に厳しい場合には有効です。
ただし、耐用年数が短くなり、次のメンテナンス時に再度コストが発生します。
費用重視で素材を選ぶのは、短期的に資金が不足している場合だけにとどめるほうが、トータルコストからみて望ましいでしょう。

海辺の住宅など、塩害対策が必要な場合

塩害対策に強いのは、フッ素塗料、無機系塗料、シリコン塗料です。
塩害を放置すると外壁素材を急速に劣化させる原因ともなります。
海辺の住宅をメンテナンスするときには、これらの外壁塗料を選ぶとよいでしょう。

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まとめ

アクリル塗料の特徴、そのほかの塗料との違いについて紹介しました。
安価で使いやすいメリットもありますが、外壁塗料としてほかの塗料と比較した場合、必ずしも最適な選択肢とはいえないことがわかります。
耐久性の違いによる塗り替えの頻度や、人件費や足場設置などにかかるほかの費用もトータルで考えて塗料を選び、家を上手にメンテナンスしていきましょう。

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