ロジカル経営Vol.4「パーパスオリエンテッド」(リフォーム産業新聞連動企画)

2021.01.25 07:00

ロジカル経営 リフォー産業新聞社掲載記事イメージ

(上記は、リフォーム産業新聞2021年1月25日号掲載 ※抜粋版)。
https://www.reform-online.jp/

当社代表による寄稿原稿の完全版

外壁塗装の三和ペイント(大阪本社)。マーケティングやブランディング。言葉に翻弄されることなく、本質を突く概念は何か!? そんな時に出合ったのがパーパスだった。企業の存在意義を定義し文化(社風)にするための意図とは!?

 

多様な概念が存在し目が回る中で

経済活動をしていくためにブランディングやマーケティングという言葉や概念があります。私の考えとしてブランディングは最高のマーケティングだと捉えています。しかしその理想像を語ると正解は無く、日々の企業運営に何を取り入れるか迷いますし、言葉や手法が乱立して目が回ります。正解や正論はアカデミックな学者・先生方に譲り、現場現実と向き合う経営者としては、マーケティングとは上手に効率的に物を売る方法、ブランディングとは既にある素晴らしいものをより光り輝かせることだと割り切るようにしました。

そうした時に当社の"ブランディング"はどうすれば?となります。自社の内側に既に存在し、まだ原石であったとしてもそれを磨き輝かせ、結果的にかかわる人に共感してもらえるものは…。その要素や具体的な施策方法が分からず悩んでいる時に外部研修で「パーパスオリエンテッド(存在意義)」という概念に出合いました。パーパスオリエンテッドとは、自分たちが社会で"存在する理由(意義)"を世間に認知してもらい、共感を得て、長期に渡って認識してもらうこと。それは売り手が消費者を捉える目線ではなく、自分自身も社会の一員として人と社会が"同心円で拡張"していく。考え方が本質的で、企業を運営する上で経営理念を内包し、また事業共感をしてもらえる。素直に素敵だな、納得だなとおもい導入を進めることにしました。

概念のカタチイメージ
 

パーパスを制定し、推進する意味

「ひとつの改修工事は、忘れかけていた家族、物、自然の大切さを思い出させる。そして、自分とこの街の関わり方を考えるキッカケを提供する」これが私たち三和ペイントの掲げたパーパスオリエンテッド(事業目的)です。要約すると"隔てるモノから、繋ぐものへ"でしょうか。約4年前にプロジェクトチームを編成し、前述の言葉を作りました。世界の変化や業界の成り立ち、思考概念を縦軸横軸で切ったり、また未来の変化を予測したり、ペルソナを見直したり、様々な視点からこの言葉に紡ぎました。人間関係が希薄になってきた現代において、チーム運営・地域社会・人間関係などさまざまな文脈で注目される社会関係資本などの考え方にもマッチしていると思っています。そして「この言葉を体現するために何をするか⁉」がこれからです。

私たちが本当に作り出していきたいブランドは何か?言い換えるならば、世の中の人が信頼してくれることは何か?です。そのために私たちスタッフが強く約束することの打ち出しや、継続的に取り組む内容が大切です。パーパスを軸に事業開発したり、商品開発や改善が進んだり、または営業プロセスが変化する。コミュニケーションの変化でツールが変わったり、伝えるビジュアルが変化したり。きっと色々な作用が生まれると思います。

私が理解するパーパスは文化(社風)です。文化になると前提が変わると考えます。それはおそらく思考の変化だと思います。パーパスという概念が社風になれば、人事部は採用のコミュニケーションにおいてメッセージが変わるかもしれない。品質管理部はお客さまへの対応で何かが変わるかもしれない。営業では見込み開拓や接客において世界観が広がるかもしれない。私が考える変化の第1ステップが左様です。そして第2ステップが経営資源を充てることです。2021年にリリース予定の新サービスの数々。まさにパーパスオリエンテッドを体現するものばかりです。三和ペイントとしてどう社会とつながっていけるかは、ステップ1・2の両方が必要で、取組みを通して浸透させ、共通認識をつくり、文化にまで昇華させていくことに意味があると感じます。

パーパス認定ロゴ
 

まだ道半ば、理想状態を求めて

個人的にもそうですが、会社全体で見るとパーパスに対するスタッフの納得度は5%くらいでしょうか。4年前に策定したとは言え、その社内浸透はスタートしたばかりと考えており、組織体質の変化はこれからです。パーパスの言葉や表現はもっと磨けると思っています。「ひとつの改修工事は、忘れかけていた家族、物、自然の大切さを思い出させる。」まではスタッフも納得していると思いますので、その先を共に創り上げいきたいと考えています。
としたときにパーパスは経営者からトップダウンするものではなく、ボトムアップで醸成するものだと考えています。前述しましたが、概念を軸にサービス導入したとして画一的にセールスしてもダメだと考えています。ステップ1・2を同時に推進し、全社員・全スタッフが納得するまで議論し、深く考え、そして変化させていく。その道程で浸透・認識共有を図り文化となっていくのが理想です。

そして最終的にはアウトプット物が必要です。それが商品なのか、サービスなのか、関わり合いなのか、お客さまからの他者評価なのか、もしくはメディアから取り上げられるのか、なんかは分かりません。結果、成果が見える化され、それが働くスタッフ含め関わる人たちのモチベーションや矜持が上がり、物心両面の幸福を成し遂げる。そうなれば人生がより豊かになり幸せが波及します。そんな理想を追求していきたいと思います。

社長イメージ

木原史貴(きはら ふみたか)
三和ペイント株式会社 代表取締役社長

2007年創業。外壁塗装を専門とし、現在全国20ヵ所で事業を展開。自ら商品開発部を率い、時代に合ったサービス開発に万進中。2021年中にその結晶がリリースされる(予定)。

上記原稿は「リフォーム産業新聞」2021年1月25日号掲載の完全版です。
https://www.reform-online.jp/

関連するタグ

注目の記事

詳しく見る

ロジカル経営Vol.5「頼る技術」(リフォ...

2021.02.22
特集

(上記は、リフォーム産業新聞2021年2月22日号掲載 ※抜...

詳しく見る

ロジカル経営Vol.4「パーパスオリエンテ...

2021.01.25
特集

(上記は、リフォーム産業新聞2021年1月25日号掲載 ※抜...

詳しく見る

ロジカル経営Vol.3「研修の本質」(リフ...

2020.12.28
特集

(上記は、リフォーム産業新聞2020年12月28日号掲載 ※...